PANSE2005-08-22

青森の八甲田山にある有名な湯治場、酸ヶ湯温泉へ行きました。
近くには渓流やまんじゅうふかし、地獄沼などがある有名スポット。
混浴の温泉が残る数少ない場所ですが、その山を歩いていて、小さなお地蔵さんを発見しました。
その回りには石が積まれていて。
賽の河原・・・・の話を思い出しました。


その話を皆さん知っていますか?
親よりも早く死ぬということは、子供にとって最大の親不孝といわれます。親を苦しませた罰として、死んでしまった子供は三途の川にある賽の河原という場所で石積みをしなければなりません。しかしその一生懸命石を積んでいる子供の元へはたびたび鬼がやって来て、その積み上げた石をくずしてしまうのです。そのあいだ子供達はお地蔵さんの陰に身を潜め、鬼が行ってしまうと、また石を積み始めます。しかし鬼はまたやってきます。また子供達は隠れ、鬼が石を崩す・・・そんな無限地獄のおはなし。

子供を持つ親たちが、石を積むのを手伝うためにお地蔵さんの回りに石を積むということはよくあるそうです。静かな山の、静かな河原の側にある、そのお地蔵様の姿は小さくはあるものの、凛々しい姿でした。


賽の河原で、お地蔵さんは決して石積みを手伝ったり、鬼を追っ払ったりするようなことはしてくれません。ただ、見守るだけなのです。